
クラウド型CTIコールセンターシステム「BlueBean」の導入により、全社的なテレワーク環境と電話対応のクラウド化やIVRによる効率化を成功させていた同社ですが、代表電話への多種多様なお問い合わせ対応、特に「営業電話」による業務中断が大きな課題となっていました。
今回、同社が新たに導入した「BlueBean AI」が、どのようにして電話業務の効率化と顧客満足度の維持を両立させたのか。情報基盤・総務を担当されるご担当者様に、導入の背景と効果についてテクマトリックス株式会社 コーポレート本部 経営企画部 業務支援課 佐藤様にお話を伺いました。1エージェントから始められ、内線化により転送コストも0円」。スモールスタートで大きな成果を生んだ電話DXの事例です。

テクマトリックス株式会社
コーポレート本部
経営企画部 業務支援課 佐藤様
課題
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着信の約8割が営業電話で業務圧迫1日10件以上かかってくる電話の大半が不要なセールスで、本来やるべき業務の時間が削られていた。
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業務中断のストレスとAIへの不安集中力が頻繁に切れるストレスに加え、「AIはお客様に失礼ではないか?」という懸念から導入に踏み切れずにいた。
成果
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営業電話の8〜9割を削減・クレームゼロAIが一次対応することで、営業電話のほとんどが録音を残さず切断。懸念していたお客様からの不満の声も一切発生しなかった。
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「電話対応の悩み」から解放されコア業務へ集中通知されたテキストを確認し、必要な用件のみ折り返すフローへ移行。静かな環境で本来の業務に集中できるようになった。
【導入前の課題】
1日1時間の電話対応が奪う生産性と、見えない機会損失のリスク。
AI導入への心理的ハードル。
── 事業の多角化に伴う「問い合わせの複雑化」とリソース不足
総務部門が担当する「代表電話」には、株主様、製品をご利用のお客様、採用人事関連、そして新規の営業提案など、多種多様な電話が一日を通してかかってきます。
「BlueBean AI導入前で1日10件以上電話がかかってくる中で、代表電話にかかってくる着信の8~9割が営業電話でした。当時、私たちの課は8名体制で、実際に電話対応を行うのは4人という構成ですが、その都度業務が止まってしまう。マーケティング部門や隣の営業部門も電話をかけているので『かける側』の気持ちも分かりますが、受ける側としてはやはり辛いものがありました」(佐藤様)
── 半年以上、導入に踏み切れなかった「AIへの不安」
実は、AIによる自動応答の導入検討自体は以前からなされていました。しかし、実行には半年以上の時間を要しました。その最大の理由は「品質への不安」です。
「知識として音声ガイダンスやAIによる一次受けがあることは知っていました。しかし、多種多様なお問い合わせがある中で、会話のイントネーションや聞き取りの精度が、生身の人間と比べてどこまで通用するのか。『AIが対応したことで、大切なお客様や株主様に失礼にならないか』『ご不満の声をいただくことにならないか』という懸念が拭えず、なかなか導入に踏み切れずにいました」(佐藤様)
【解決策】
BlueBeanへの信頼と、シームレスなAI連携
── 既存環境を変えずに「付加価値」としてAIを導入
他社のAI電話ツールと比較検討することはありませんでした。すでに電話基盤としてBlueBeanが定着しており、その安定性とサポート体制に信頼を置いていたためです。
「BlueBeanに対しての不満はなく、リプレイスするつもりはありませんでした。タイミングよくAI機能が付加価値としてリリースされたので、これなら既存環境のまま業務効率化が図れると考えました。」(佐藤様)
特に、同社では以前から「物理PBXからの置き換え」を推進しており、インタビューに回答いただいた佐藤様がコロナ禍の直前にクラウド移行を完遂させていました。
その際の手厚いサポート経験も、今回の新機能導入を後押しする要因となりました。
【導入後の成果】
営業電話の8割~9割が離脱し、月20時間の工数を削減。
それでも「クレーム0件」を実現できた理由
── AIがフィルターとなり、不要な電話を8割~9割カット
これまで総務部門の8名は、着信のたびに業務を中断して受話器を取っていました。
BlueBean AIの導入により、電話対応のフローと負担は以下のように変化しました。
電話が鳴り止まない…
集中力が切れてしまう
「お客様に失礼では?」という懸念
BlueBean AIが対応
AI対応への不満の声は発生せず
必要な用件のみ折り返すフローへ
- 代表電話への着信をチーム8名のうち4名で直接応答。
- 着信の約8~9割を占める営業電話でも、出るまでは判断できず業務が中断。
- 不要なセールス対応に人的リソースが割かれていた。
諦めて電話を切るようになった
- AIが一次対応を行い、相手に用件と担当者名を質問。
- 営業電話の8割〜9割が、録音を残さずに切断。
- 社員は通知されたテキストを確認し、必要な要件のみ折り返すフローへ移行。
このように「担当者にお繋ぎします。担当者名と部署名を教えてください」と質問すると、営業電話をかけてきた相手の多くが、通話を諦めて切断するようになったのです。
佐藤様は、AI導入後に確認された通話切断のタイミングについて、以下のようにお話しています。
「使ってみて分かったことですが、営業電話のうち8割〜9割がAI対応の途中で諦めて電話を切ります。半分が1分以内に『AIだ』と気付いた時点で離脱。『担当者にお繋ぎください』『担当者名と部署名を教えてください』という質問をAIが質問して離脱することも見受けられました。AIだと分かった瞬間に『これ以上粘っても無駄だ』と判断して離脱するようです。」(佐藤様)
特に、同社では以前から「物理PBXからの置き換え」を推進しており、インタビューに回答
いただいた佐藤様がコロナ禍の直前にクラウド移行を完遂させていました。
その際の手厚いサポート経験も、今回の新機能導入を後押しする要因となりました。
【導入成果】
工数削減「月間20時間」と、転送コスト「0円」を実現。
BlueBean AIの導入効果を数値で比較すると、その差は歴然です。
1. 応対時間の削減(月間約20時間の創出)
導入前は1日平均10件の代表電話に対し、1件あたり約5分を要していました。そのため、総務部門に1日あたりかかる電話は毎日約50分という形になります。そのため1日平均1時間、月20日稼働として考えると、およそ月間で約20時間もの業務時間が電話対応に奪われていた計算になります。
ところが、現在はAIが完結、あるいは必要な要件のみをテキストで確認して折り返すフローに変わったため、受電にかかる工数は実質ゼロ時間になりました。総務部門内では4人で電話をとって運用しているため、月20時間を4人で公平に分けると、1人につき月5時間分の時間を創出することができたといえます。

2. 転送コストの圧縮(他社サービス比)
一般的な電話代行や転送サービスでは、オペレーターや担当者の携帯電話へ転送するたびに「転送通話料(例:1分あたり29.8円など)」が発生するケースがあります。
しかし、BlueBean AIは内線化されたシステム内で完結するため、担当者への転送通話料は0円です。 テクマトリックス様のように「基本はTeams通知で確認し、必要な場合のみ折り返す」という運用はもちろん、急ぎの用件を担当者のスマホへ直接転送する場合でも、ランニングコストを気にせず活用できるのがBlueBean AIの強みです。

── 懸念していたご不満の声は「1件もなし」
導入前の懸念事項のひとつであった「AI対応によるお客様からのご不満の声」ですが、結果は驚くべきものでした。
「導入してから現在まで、ご不満の声は1件もありません。お客様からのご意見もなく、フラットな感じで受け入れられています。基本的にはAIが受け付けるため電話には出ず、連携しているTeamsに通知された文字起こし内容を見て『これは折り返しが必要だ』と判断したものだけ対応すればよくなったため、電話に対する悩みはほぼ解消されました」(佐藤様)
特に、同社では以前から「物理PBXからの置き換え」を推進しており、インタビューに回答
いただいた佐藤様がコロナ禍の直前にクラウド移行を完遂させていました。
その際の手厚いサポート経験も、今回の新機能導入を後押しする要因となりました。


1日10件以上あった受電対応が
「必要な数件の折り返し」のみに激減
【BlueBeanのおすすめポイント】
圧倒的な「サポート力」と「自由度」
ご担当者様は、BlueBeanやBlueBean AIのおすすめポイントとして、以下の点を挙げてくださいました。
1. 要望を実現してくれる「レスポンスの早いサポート」
「こちらの要望に対して『検討します』で終わらせず、大体実現してくれます。レスポンスも非常に早く、過去のクラウド移行時も含めて、サポートに行き届かなかった点はまったくありません」(佐藤様)
2. 「何がしたいか」を叶えられる柔軟性
「設定のカスタマイズ性が高く、自分たちで自由に設定変更ができます。サポートの方とも『何ができないか』ではなく『何がしたいか』という軸で話ができるので、理想の運用を実現しやすいシステムだと感じています」(佐藤様)
3. AI導入に対する心理的ハードルを超えた先にある「効率化」
「AI導入に踏み切れない企業の多くは、私と同じように『失礼にならないか』を怖がっていると思います。しかし、そんなに怖がるくらいなら自分たちで電話を受け続けるしかない。一歩踏み出してみること。これが一番大きなポイントだと思います。」(佐藤様)
溢れ呼(待ち呼)対策による機会損失ゼロへ
お問い合わせが集中し、オペレーターが対応しきれない電話(溢れ呼)をAIが自動で一次対応します。「ただいま電話が混み合っております。」で終わらせず、AIが用件をヒアリングすることで、大切なお客様の離脱を防ぎます。
SMS送信でアポイント調整を自動化
電話での会話だけでなく、AIがお客様の携帯電話にショートメッセージ(SMS)を送信し、Webフォームへの誘導や日程調整を自動化することもできます。
【今後の展望】
さらなる精度向上と「人間らしい」対応へ
今後は、AIのイントネーション改善等に期待を寄せられています。
「理想は、電話をかけた人が『これAIが言ってるんだな』と気づかないレベルになることですね。
現在はまだイントネーションでAIだとわかりますが、これがより人間に近づけば、さらに活用範囲は広がると思います」(佐藤様)
編集後記
「失礼にならないか不安なら、自分たちで受け続けるしかない」
この言葉には、AI導入の本質が詰まっていました。AI活用は手抜きではなく、BlueBeanが持つIVRによる柔軟な振り分けや、転送費0円というメリットを活かしたうえでの、人が本来の業務に向き合うための「攻めの選択」であるなと思いました。






