
コールセンターで働くみなさま、目標件数の達成状況はいかがでしょうか。
コールセンターの生産性を評価する指標として、平均処理時間(AHT)というものがあります。この指標は業務効率化やお客様満足度の向上に直結していくことができる重要な指標です。
本記事では、平均処理時間の基本的な知識から業界別の平均時間、そして明日からでも実践できる具体的な短縮施策まで網羅的に解説します。
自社のコールセンター運営を見直し、生産性を高めるための参考にしていただければと思います!
この記事でわかること
- コールセンターの生産性を測る「平均処理時間(AHT)」の仕組みと業界別目安
- 通話と後処理の両面からアプローチする具体的な短縮施策
- 応対品質を維持しつつ平均処理時間改善を成功させるための注意点
このような方におすすめ
- 平均処理時間の短縮策を知りたい管理者
- 品質を保ちつつ、通話や後処理を効率化したい方
- ツール活用等でオペレーターの負担を減らしたい方
この記事は基礎編となります。
以下のような方には、別の記事をおすすめします。
- すでに平均処理時間が最適化され、現状に満足している方
- 普段の業務で、電話対応を一切行わない方
- 品質や負担を無視して、時間だけを短縮したい方
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もくじ
- コールセンターの重要指標「平均処理時間(AHT)」とは?
- 自分たちの平均処理時間は長い?業界別の平均処理時間の目安と比較
- 明日から実践できる!平均処理時間を短縮する7つの具体的な施策
- 平均処理時間短縮で失敗しないために押さえるべき注意点
- コールセンターの平均処理時間短縮について振り返ってみましょう
- まとめ
- 最近、平均処理時間を短縮するAIサービスをリリースしました!
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対応時間を短縮するための指標「平均処理時間」とは?
平均処理時間(平均処理時間:Average Handling Time)とは、お客様からのお問い合わせ1件に対して、オペレーターが対応を開始してから通話後の事務処理を完了するまでにかかる時間の平均値を指します。
この指標は、オペレーター各個人の生産性や、コールセンター全体の効率を測るための重要なKPI(重要業績評価指標)として用いられています。
平均処理時間の算出方法と構成要素(ATT・ACW)を理解しよう
平均処理時間の内訳をみてみましょう。この平均処理時間は、平均通話時間(ATT)と平均後処理時間(ACW)、状況により総保留時間を足し合わせて算出されます。この指標の算出式は、
(総通話時間 + 総保留時間 + 総後処理時間)÷ 総処理コール数
※状況により総保留時間を通話時間に含めてカウントする場合もあります
…となります。
平均通話時間はお客様と直接対話している時間。平均後処理時間は通話終了後に行う応対履歴の入力や関連部署への連絡といった後処理時間です。
平均処理時間を短縮するには、これら両方の時間を削減するアプローチが必要です。
平均処理時間の短縮がコールセンターの生産性向上に不可欠な理由
平均処理時間の短縮は、オペレーターがより多くのお問い合わせを捌けていることを意味しており、コールセンター全体の応答率向上に貢献します。
応答率が上がれば、お客様の待ち時間が減少し、お客様満足度の向上も期待できます。
また、限られた人員で効率的に業務を遂行できるため人件費の最適化も実現可能。
コールセンターの収益性改善に不可欠な要素となります。
自分たちの平均処理時間は長い?業界別の平均処理時間の目安と比較
では、自分たちの今の立ち位置を知るにはどうすればいいのでしょうか?
自社の平均処理時間が適正な水準にあるかを判断するためには、まずは業界の平均値と比較してみましょう!同業他社の数値をベンチマークとして参照することで、自社の現状を客観的に把握し、具体的な目標設定や課題の特定に役立てることができます。
ただし、あくまで目安であり、扱う商材の専門性やお客様層などによって、自分たちにとっての理想の平均処理時間は異なる点を理解しておく必要があります。
【業種別】コールセンターにおける平均処理時間の目標値
ベンチマークをどこで見極めるか?という話になるかと思います。
コールセンターの平均処理時間は、業種やお問い合わせ内容の専門性によって異なります。
そこで、一般的な目標値として目安とされている数値をまとめてみました!
| 業種 | 平均処理時間の目標値 |
|---|---|
| 通販・EC業界の受注業務 | 5〜7分 |
| 金融業界の各種手続き案内 | 7〜10分 |
| より専門的な知識が求められるテクニカルサポート | 10〜15分程度 |
平均処理時間が長引いてしまうコールセンターの共通点
平均処理時間が長引くコールセンターにはどのような特徴があるのでしょうか?
実はいくつかの共通した課題が見られます。
例えば、
- オペレーターが必要な情報をすぐに見つけられず保留時間が長くなる
- FAQやマニュアルが整備されていない
- 複数のシステムに同じ情報を手入力するなど後処理時間に手間がかかる
…と、いった点が挙げられます。
また、オペレーターのスキルや知識にばらつきがあることや、対応が標準化されていないケースも原因の一つです。
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平均処理時間を短縮する7つの具体的な施策
スキルや知識のばらつき、対応の標準化に問題があることがわかったとして、どのような施策をしていけばよいのでしょうか…?
平均処理時間を効果的に短縮するためには、通話時間(ATT)と後処理時間(ACW)の両面から改善していくことが重要といえます。
それぞれの時間を削減するための具体的な7つの施策を、すぐに実践できるものからシステム導入を伴うものまで幅広く紹介します。自社の課題に合わせて、最適な方法を検討してください。
【ATT編】通話時間を短縮するための4つのアプローチ
通話時間(ATT)の短縮は、お客様との対話をいかに効率的に進めるかが鍵となります。
無駄なやり取りをなくし、お客様の要望を迅速かつ正確に解決するためにはまず何をしたほうがいいのか。
具体的な方法をご紹介します。
トークスクリプトを見直し会話のゴールを明確化する
まず、既存のトークスクリプトに冗長な表現や不要な確認事項がないかを見直してみましょう。会話のゴールを明確に設定し、ゴールへ至るまでの最短ルートを意識した構成に改善することで、本題から逸れることなくスムーズな対話が実現します。
特に、ヒアリング項目を整理し、質問の順序を最適化するだけでも、通話時間を短縮する効果が期待できます。
オペレーターが即座に参照できるFAQ・ナレッジを整備する
オペレーターがお問い合わせ対応中に不明点を確認する際、必要な情報へ迅速にアクセスできる環境は不可欠です。
検索性に優れたFAQシステムやナレッジベースを整備することで、自己解決を促し、SVへの確認や保留の時間を削減できます。
定期的に内容を更新し、常に最新の情報が参照できるようにメンテナンスすることも重要です。
ヒアリング力と要約スキルを高める研修を実施する
お客様が本当に求めていることをすばやく、かつ正確に聞き出す「ヒアリング力」と、それを簡潔にまとめて確認する「要約スキル」。これらは通話時間短縮に直結します。
オペレーターに対するロールプレイング研修などを通じて、これらのスキルを実践的にトレーニングする機会を設けましょう。
優秀なオペレーターの応対を録音し、良い点を分析して共有することも全体のスキルアップにもお役立てできる施策です。
IVR(自動音声応答)を導入し簡単なお問い合わせを自動化する
IVR(自動音声応答システム)を導入すれば、お問い合わせ内容に応じて適切な部署や担当者へ自動で振り分けることができます。
また「営業時間の案内」や「簡単な手続き方法」といった定型的なお問い合わせに対しては、オペレーターを介さずに音声ガイダンスで完結させることも可能です。これにより、オペレーターはより複雑な対応に集中でき、センター全体の効率が向上します。
*コールセンターシステムについてはコールセンターシステムの仕組みと導入メリットでくわしく紹介しています。
【ACW編】後処理時間を短縮するための3つのテクニック
通話終了後のPC作業、すなわち後処理時間(ACW)の短縮は、平均処理時間改善において見過ごせないポイントです。日々の業務に潜む非効率な作業をなくし、オペレーターが次の対応へスムーズに移るための具体的な方法を解説します。
入力テンプレートや定型文を活用しPC作業を効率化する
応対履歴の入力は、後処理時間の大部分を占める作業です。
お問い合わせ内容ごとにテンプレートを用意したり、よく使用する挨拶や定型的な案内文を単語登録したりすることで、タイピングの時間を大幅に削減できます。
これにより、入力内容の標準化も図ることができ、後処理時間の短縮につながります。
CRMとCTIを連携させお客様情報の確認・入力をスムーズにする
CTIシステムとCRM(お客様管理システム)を連携させると、着信と同時にお客様情報や過去の応対履歴をPC画面に自動表示できます。これにより、お客様を待たせることなくスムーズに対応を開始でき、通話後の情報入力も効率化されます。システム間の情報連携は、後処理時間の短縮に大きく貢献します。
ちなみに、BlueBeanにも連携機能を備えています。
Salesforceやkintone、FastHelpなどとも連携することができます。
BlueBeanのAPI・CTI連携 | クラウド型コールセンターシステムならPBX・CTI・CRM標準搭載のBlueBean
音声認識システムで通話内容のテキスト化・要約を自動化する
音声認識システムを導入すると、お客様との通話内容をリアルタイムでテキスト化できます。
オペレーターは一から内容を書き起こす必要がなくなり、応対履歴の作成にかかる時間を劇的に削減可能です。
さらに、AIによる要約機能を活用すれば、後処理時間の短縮だけでなく、入力内容の品質向上と平準化も実現します。
BlueBeanの文字起こし・要約機能についてはAI連携による文字起こし・要約機能でくわしく紹介しています。
平均処理時間短縮で失敗しないために押さえるべき注意点
平均処理時間の短縮を目指す際には、単に時間を短くすることだけを追求してはなりません。時間だけ追求しても質を担保しなければ、満足度は下がる一方です。
応対品質の低下やオペレーターへの過度な負担といったリスクを避けるための注意点を理解するとともに、バランスの取れた改善活動を進めることが成功の鍵といえます。
目標達成だけを追求しお客様満足度を下げないための心構え
平均処理時間短縮を意識するあまり、お客様の話を遮ったり、必要な案内を省略したりすると、お客様満足度の低下やトラブルにつながります。平均処理時間はあくまで生産性の一指標であり、最終的な目標はお客様の問題解決と満足度の向上であることを忘れてはなりません。これは絶対です…!
応対品質を評価する指標とセットで管理し、バランスを見ながら改善を進める必要があります。
オペレーターの負担を増やさないための適切なKPI設定方法
現実的でない高い目標を一方的に課すことは、オペレーターに過度なプレッシャーを与え、モチベーションの低下や離職を招く原因となります。平均処理時間の目標設定は、個々のオペレーターのスキルレベルや経験年数を考慮し、段階的に達成可能な数値を設定することが重要です。
チーム全体の平均値だけでなく、個人の成長に合わせた目標管理が求められます。
コールセンターの平均処理時間短縮について振り返ってみましょう
ここでは、コールセンターの平均処理時間(AHT)短縮に関して、管理者から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
Q:コールセンターの平均処理時間を短縮する上で、何から始めるべきですか?
A:まずは現状把握から始めるべきです。
平均処理時間を構成する通話、保留、後処理の各時間を分析し、どこに最も時間がかかっているかボトルネックを特定します。その上で、最も改善効果が見込める領域から具体的な施策に着手するのが効率的です。
コールリーズン分析については「コールリーズン分析の方法と重要性」でくわしく紹介しています。
Q:平均処理時間が短いことによるデメリットはありますか?
A:あります。
無理な時間短縮は、必要な案内漏れや性急な対応によるお客様満足度の低下を招くリスクがあります。
また、オペレーターの心理的負担が増加し、ストレスや離職率の上昇につながる可能性も否定できません。
Q:オペレーターのスキルによって平均処理時間に差がある場合、どうすれば良いですか?
A:個別のスキルアップ支援と、組織全体でのナレッジ共有がいいと思います。
平均処理時間が長いオペレーターには面談を通じて原因を特定し、個別の研修を実施します。
同時に、優秀なオペレーターの応対を共有し、全体のスキルを底上げする仕組み作りが重要です。
まとめ
コールセンターの平均処理時間(AHT)短縮は、生産性向上とお客様満足度の両立を目指す上で重要な取り組みです。平均処理時間を構成する通話時間(ATT)と後処理時間(ACW)のそれぞれに対し、トークスクリプトの見直しやFAQ整備、さらにはCTIや音声認識システムといったツールの活用など、多角的なアプローチが求められます。
本記事で紹介した施策や注意点を参考に、自社の状況に合った改善策を実践してください。
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